酒蔵の情景

酒蔵の情景酒蔵の情景

日本酒 職人 田中克典「情景」

新酒の搾りを待つばかりの槽場。
小窓から射し込む秋の木漏れ陽に
ハネ木も重石も照らされ、出番を待つ

蔵人の白い息、洗い場を走る水音、天に昇る甑の湯気・・・・
造り手の愛着がつまった道具は、人間の手を待つばかり
神聖な空気と蔵人の活気に充たされていく、その時まで

柿渋で黒光りする柱や梁、由緒ある母屋
眠る間もなく奔走した幾歳月の記憶を宿し
酒の神様も蔵人達を待つ

この日は、10月1日の「日本酒の日」。酒の字の「酉」は、干支の十番目ということから定められる。造りの準備にかかるこの時期、蔵内の清掃や道具の点検などに余念がない。

「良いお酒ができますように・・・」
毎月1日と15日には、近くの氏神様「川上六所神社」に
お神酒を捧げ、酒造りの無事を願う八代目

田中克典(たなか・かつのり)略歴

昭和59年(1984) 福岡県糸島郡(現・糸島市)に生まれる
平成14年(2002) 福岡舞鶴高校 卒業
平成18年(2006) 東京農業大学 醸造科学科を卒業
平成19年(2007) 独立行政法人 酒類総合研究所に研究生として入所
平成20年(2008) 佐賀・五町田酒造の勝木慶一郎氏に師事
平成21年(2009) 実家に戻り、白糸酒造8代目を継承
         「田中六五」の初仕込み
平成27年(2015) 「田中六五」6造り目を終え、現在に至る